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2018/01/29 23:00
京都大学の送電系統に関するシンポジウムと関連報道
1月29日(月)に東京大手町のサンケイホールで、
第2回 京都大学再生可能エネルギー経済学講座シンポジウム 「送電線の有効利用を目指して:電力インフラ有効利用のための方策 -送電線は空いていないのか?-」
が開催されました。
日本の送電線の現在の運用状況について、実際の公開データに基づく分析結果が紹介されました。
今後の日本版の「コネクト&マネージ」による再生可能エネルギーの連系拡大に繋がる研究です。

【プログラムと発表された資料のPDF】
シンポジウム 2017年度第2回 再生可能エネルギー経済学講座 シンポジウム
http://www.econ.kyoto-u.ac.jp/renewable_energy/event/sympo2017-2

【京都大学の関連サイト】

送電線空容量および利用率全国調査速報(その2) 2018年2月1日
http://www.econ.kyoto-u.ac.jp/renewable_energy/occasionalpapers/occasionalpapersno60

送電線空容量および利用率全国調査速報(その1) 1月27日
http://www.econ.kyoto-u.ac.jp/renewable_energy/occasionalpapers/occasionalpapersno59

送電線空容量に潜む本質的な問題 2017年10月26日
http://www.econ.kyoto-u.ac.jp/renewable_energy/occasionalpapers/occasionalpapersno49

【経済産業省資源エネルギー庁による解説】

送電線「空き容量ゼロ」は本当に「ゼロ」なのか?~再エネ大量導入に向けた取り組み 2017年12月26日
http://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/akiyouryou.html
※上リンクは「現在の運用ルールの下では妥当性がある」という説明内容です。
 京都大学のシンポでの発表では「現在の運用ルール自体の妥当性」について、統計分析結果に
 基づく複数の視点から、経済合理性に欠けるのではないか、新規産業の参入障壁にならないか、
 と問いかけられていました。


<<関連報道>>
送電線 9割空きも 東北電力“将来の原子力など考慮” 2月1日 赤旗
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2018-02-01/2018020101_01_1.html?_tptb=400

九州で余った再生エネ 本州への送電3倍 経産省と九電、回線を有効利用 1月28日 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO2623839027012018EA2000/
http://eco-shinrai-service.com/%E7%B5%8C%E7%94%A3%E7%9C%81%E3%81%A8%E4%B9%9D%E9%9B%BB%E3%80%80%E4%B9%9D%E5%B7%9E%E3%81%A7%E4%BD%99%E3%82%8B%E5%86%8D%E7%94%9F%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%80%80%E6%9C%AC%E5%B7%9E%E3%81%B8%E9%80%81%E9%9B%BB/

送電線利用率14%でも風力発電に空きなし? 2018年1月31日 HBC北海道放送(動画)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180131-00000008-hbcv-hok

送電線 実際には利用率低い 京大研究者が発表 1月29日 NHK(動画)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180129/k10011307101000.html

送電線、実はガラ空き 再生エネに冷たいシステム
2018年1月29日 テレビ朝日(ニュース動画)
http://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000119753.html?r=rss2&n=20180129192612
http://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000119783.html?r=rss2&n=20180130002011

東北電、再生エネ調達拡大 送電の「空き」やりくり 1月29日 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26270830Z20C18A1MM8000/
https://plaza.rakuten.co.jp/mt1188/diary/201802010000/

送電線空容量問題を総括する 1月15日 環境ビジネス(無料登録すれば閲覧可)
https://www.kankyo-business.jp/column/016426.php

風力発電、送電線が壁 事業者負担は独の3倍 1月7日 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25421110X00C18A1SHA000/
https://newspicks.com/news/2734306/

日本の基幹送電線 本当はガラガラなの?/満杯で自然エネルギーは入らないというが、実は…
2017年11月22日 森林文化協会
http://www.huffingtonpost.jp/shinrinbunka/power-line_a_23282434/

「空き容量ゼロ」東北電力の送電線、京大が分析すると… 2017年10月10日 朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/ASK9X3FPTK9XULZU005.html


補足:原子力推進&再生エネルギー否定が持論の方々が、実際のシンポの内容をよく把握
   せずに反論して、今回シンポの中心人物の安田特任教授に返討ちにあっています。

 反論:http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/cat_50048354.html
    https://ja-jp.facebook.com/IkedanobuoBlog/posts/1823395624361074
    https://togetter.com/li/1194852
 論破(1月30日頃):https://twitter.com/yohyasuda


2018/01/25 23:34
虎ノ門ヒルズで 3rd Asia Offshore Wind day at Tokyo が開催されました
1月25日(木)に虎ノ門ヒルズで洋上風力発電の国際会議 3rd Asia Offshore Wind day が開催されました。海外勢を中心に約400人が参加。アジア地域(特に台湾)の洋上風力開発に関して29件が発表されました。
主催はアジア風力エネルギー協会(AsiaWEA、2016年12月発足)で、今回が3回目です。
JWPAも日本の洋上風力発電の現状を発表しました。
他に日本からは、ユーラスエナジー、日本開発銀行、東京大学(浮体式)から発表あり。

発表資料のリスト
http://jwpa.jp/pdf/20180125_AsiaOffshoreWindDayPresenList.pdf

発表の様子
https://twitter.com/AsiaWindEnergy/status/956416644842110976
https://twitter.com/AsiaWindEnergy/status/956314972794966016
https://twitter.com/AsiaWindEnergy/status/956426425719926784

全体の様子
・台湾に関する発表が一番多く、他は中国、韓国、日本、豪州など。
 (韓日の開催実績から見ると、開催国に関する発表は少し増える様子。)
・発表者は海外の著名な企業が多い。
・自社宣伝の発表は、前回韓国ソウルと今回東京で内容に大差なし

今回発表での注目点
・No.27 Saitec社とUniversity社が日本で浮体式洋上(400MW、山口県小串沖)を開発中
・No.28 フランスで各24MW規模の浮体式洋上実証が4件(大西洋側1、地中海側3)進行中
・残念ながら最後の座談会では、「日本市場は、目標が小さく、制度も未整備で、
 予見性が悪いので、事業リスクが大きく、投資家から見て魅力的ではない。」と総括。

2018年の今後のAsiaWEA関連のイベント(予定)
・4月 シンガポール International Offshore Wind Industry Round Table
・5月 インド ニューデリー India Offshore Wind Event
・6月 ベトナム ホーチミン Vietnam Offshore Wind Event
・9月 台湾 台北 4th Asia Offshore Wind Day
・10月 豪州 メルボルン Australia Offshore Wind Event
・11月 シンガポール Annual Asia Wind Energy Conference 2018

以上

2018/01/24 23:31
中国風車メーカSinovelの産業スパイ事件が終局に近づく
中国の風車メーカSinovelが技術供与元の米国企業AMSC/Windtechを産業スパイした事件。
2011年に発覚した、世界の風車業界では有名な知財侵犯です。
スパイ小説のようですが、本当にあった色々な面でひどい話。

【最新報道】
中国風車製造大手(華鋭Sinovel)、米企業秘密の窃盗で有罪 2018年1月26日 産経Biz
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/180126/mcb1801260500012-n1.htm
英文記事:
 China's Sinovel convicted in U.S. of trade-secret theft、1月24日 ロイター
  https://www.reuters.com/article/us-sinovel-wind-gro-usa-court/chinas-sinovel-convicted-in-u-s-of-trade-secret-theft-idUSKBN1FD2XL
 China's Sinovel Convicted in U.S. of Stealing Trade Secrets、Bloomberg
  https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-01-24/chinese-firm-sinovel-convicted-in-u-s-of-trade-secret-theft
 Chinese Firm Found Guilty of Stealing Wind Technology from U.S. Supplier、MSN
  https://www.msn.com/en-us/finance/companies/chinese-firm-found-guilty-of-stealing-wind-technology-from-us-supplier/ar-AAv8xF9
 AMSC Provides Update on Landmark Conviction of Sinovel、1月29日 AMSC社発表
  http://ir.amsc.com/releasedetail.cfm?ReleaseID=1055599

【現在までの経緯】
前段
① 中国政府は2000年代初頭に風力発電を導入を始める際に70%の現地調達率規制を制定。
  海外企業の参入抑制と国内メーカの育成を図る。(米国商務省の圧力で2009年10月に撤廃)
② 中国風車メーカは欧米企業(風車メーカや設計コンサル)から技術供与を得て風車製造を開始。
③ しかし設計図面入手後は、勝手に改変して以降のライセンス料を払わない悪習が横行した。

技術供与開始
④ 米国AMSC/Windtech社は 中国華鋭Sinovelに技術供与する際に、契約打切の予防策として、
  制御ソフト(LVRT等)を暗号化して現物支給(Black box化)する工夫で支払継続を確保。
⑤ Sinovel社は中国市場で急成長して、2010年には世界シェア2位(4386MW/年、累計は10GW)
  まで躍進。海外進出も開始した。 AMSC社にとっても最大の顧客になった。 *1

契約破棄と産業スパイ発覚
⑥ 2011年3月Sinovel社が突然、AMSC社との契約を破棄、制御系の内製化を開始。
  AMSC社は売上急落で経営危機に陥る(約8億ドルの損害)。 *2
⑦ 6月にAMSC社技術者が密かに新製Sinovel風車を調べてID番号の無い制御ソフトを発見。*3
⑧ 調査会社(探偵)による情報漏洩源の調査で、AMSC社のオーストリアの子会社社員の
  Dejan Karabasevic(3月に辞表提出)が制御ソフトのソースコードを違法に入手して
  いたと判明。*4  Sinovel幹部との通信履歴(SkypeとE-mail)も入手された。 *5
⑧ 9月に犯行社員が逮捕されて、「SinovelにCash&Womenで買収されていた」と白状。*6
  結局、2011年後半にオーストリアで懲役1年、執行猶予2年の有罪判決を受けた。
 (注:当初求刑の懲役20年より軽いので、司法取引等があったのかもしれません。)

訴訟へ
⑩ AMSCがSinovelを産業スパイと損害賠償(10億ドル以上)で告訴(米中双方)。
⑪ Sinovel社は海外進出で米国に風車を輸出していた(米国内に実害が出た事案) *7
  のが仇となり、米国裁判所にも管轄権が生じた。
⑫ 中国での訴訟は第一審ではAMSCが敗訴(国際紛争では自国贔屓の判決が出易い)
  しかし上告後の上級審では証拠が余りに明白で悪質だったため、Sinovelが敗訴。
⑬ Sinovel社は海外事務所を撤廃して中国国内だけの商売に戻る。
⑭ Sinovelは業績急落。上層幹部が次々辞職。 *8
⑭ キャシュ不足で債券償還ができなくなり(不渡発生)、上海証券市場で管理ポスト入り。
  しかし地方政府とコネがあるので倒産せずに生き残る。
⑮ 今回、米国の裁判所でも陪審から有罪評定。
  トランプ政権の対中国強硬策の槍玉にあげられる。 *9
  司法省はAMSCが株主資本10億ドル以上と約700人の雇用を失ったと評価。
⑯ 刑事罰と損害賠償の詳細は4~6月頃に判決が出る見込み。

*1 2011年3月までに1億ドル以上、以降の将来見込は7億ドル以上

*2 Chinese firm paid insider ‘to kill my company,’ American CEO says、2013年8月6日 NBC News
  https://www.nbcnews.com/news/other/chinese-firm-paid-insider-kill-my-company-american-ceo-says-f6C10858966

*3 暗号無効化と試験運用期間(2週間)の無限延長の2点が改竄されていた。
  AMSC/Sinovel industrial espionage thriller takes a procedural detour, threatening U.S. criminal prosecution、2013年9月9日
  https://www.lexology.com/library/detail.aspx?g=c06d91c6-1d63-4fb0-a1a7-d803bf90ef60

*4 セキュリティ権限を持つ同僚に偽メールを送って米国内のサーバからオーストリアに
  ダウンロードさせた。詐欺に近い手法(一種のSocial hack)と思われる。

*5 犯行社員とSinovel幹部の通話記録の例
  Mr. Karabasevic chatted with a Sinovel executive about modifying AMSC’s software.
  “If you succeed, Sinovel can separate from AMSC,” Mr. Karabasevic.
  “I need your strong help,” the Sinovel executive replied.
  “All girls need money. I need girls. Sinovel needs me,“ Mr. Karabasevic.
  “Best man. like Superman...haha,“ the Sinovel executive.
  “Yes, superman,“ replied Karabasevic.

*6 Sinovelは報酬170万ドル、女性(ハニートラップ)、逢引用の北京のアパート、を提供。
  報酬は8月に犯人の別のガールフレンド(ベトナム人Cabin Attendant)の口座で受取る。

*7 2010年12月に米国マサチューセッツ州水資源公社のボストン郊外の排水ポンプ場に1.5MW
  風車を納入。基礎工事不良や着氷検知システム不調でもトラブルがあったそうです。

*8 在職中に米国で有罪判決が出ると、以後は米国に入国できなくなる(逮捕される)ため、
  会社を見捨てて個人的な保身に走ったもの。

*9 トランプ米大統領、中国に巨額の罰金検討 知的財産権侵害で報復、2018年1月17日ロイター
  https://www.jiji.com/jc/article?k=2018011800319


2018/01/18 11:41
新春賀詞交歓会開催 2018

新春賀詞交歓会2018開催
一般社団法人日本風力発電協会は2018年1月17日、東京プリンスホテルにて新春賀詞交歓会を開催しました。
当日は会員ご来賓を合わせて570名を超える方々にお越しいただき盛大に開催されました。
ご来賓としては日ごろ風力発電拡大のためにご尽力いただいている国会議員、自治体、省庁の方々の他多くの方々にお越しいただき、ご挨拶をいただきました。

ここでは冒頭の髙本代表理事のご挨拶を掲載させていただきます。
以下をクリックしてご覧ください。
http://jwpa.jp/pdf/gashikoukan2018takamoto.pdf

2018/01/17 23:00
2017年末日本の風力発電の累積導入実績:339.9万kW、2、225基
2017年12月末の日本の風力発電の導入実績(速報値)を発表いたします。

2017年12月末  累積導入量=3,399MW(339.9万kW)、2,225基
2017年1月~12月 単年導入量=169MW (16.9万kW)、77基

2010年以降の暦年でみた風力発電導入量(類型と単年)は以下の通りです。
2017年の単年導入量は、前年比-12%の169MW/年で、2年連続の前年割れになりました。

2012年7月のFIT法施行から3か月後、改正環境アセス法が風力発電にも適用され、
その手続きに長い期間(4~5年)と費用を伴うことから風力発電の導入拡大の足かせとなっており、
2017年単年導入量も伸び悩んでおりますが、関係省庁のご尽力により期間短縮の成果が徐々に表れ始めております。
昨年12月末の時点で、環境アセスメント手続きの配慮書以降の段階にある案件は総数で
196件、合計容量は16GW(1,600万kW)(内4.5GW(450万kW)は洋上風力)に達するところとなり、一層の導入拡大への準備が整いつつある状況です。


              (累積)              (単年)
2010年12月末  2,336MW 1,741基 370発電所   252MW 126基 11発電所
2011年12月末  2,556MW 1,852基 380発電所   219MW 111基 10発電所
2012年12月末  2,613MW 1,876基 383発電所    58MW  24基  3発電所
2013年12月末  2,663MW 1,898基 394発電所    50MW  22基 11発電所
2014年12月末  2,794MW 1,948基 394発電所   131MW  50基  0発電所
2015年12月末  3,038MW 2,056基 414発電所   244MW 108基 20発電所
2016年12月末  3,230MW 2,148基 422発電所   192MW  92基  8発電所
2017年12月末  3,399MW 2,225基 434発電所   169MW  77基 12発電所

補注:
2016年12月末の数値は、2017年1月24日公表値
2016年12月末  3,234MW 2,175基 446発電所
から改訂されています。
これは廃止が判明した発電所や、正式運転開始時期の見直し、等によるものです。


2006年からの年別の導入実績推移、2017年末の致道府県別導入量等のグラフは、
以下をクリックしてください。
都道府県別では、1位:青森県383MW、2位:秋田県355MW、3位:北海道353MWです。
http://jwpa.jp/pdf/30-15dounyuujisseki2017graph.pdf